GNSS観測手簿の衛星の状態が【異常】の表示で出力される原因についてご紹介いたします。
GNSS観測手簿の衛星状態に【異常】の表記が多く出る原因は次のことが考えられます。特に主な原因として「1」が多いのでご確認ください。
※【異常】の表記がある衛星は計算には使用しないのでそのまま作業を進めていただいても大丈夫です。
【原因】
1.基線解析ソフト(TBC-JSL)衛星軌道暦ファイルをインポートしていない
2.実観測データと電子基準点データを一気に取り込んでいる
3.「異常」表記の衛星がメンテナンス中である
■「1.基線解析ソフト(TBC-JSL)衛星軌道暦ファイルをインポートしていない」が原因と考えられる場合
電子基準点のデータをダウンロードする際に【観測ファイル】と【衛星軌道情報ファイル】の両方をダウンロードしてください。TBC-JSLにデータを取り込む際、一緒に取り込んでください。
※右上【一括ダウンロード】からダウンロードするとzipファイルで【観測ファイル】と【衛星軌道情報ファイル】の両方ダウンロードできます。
■「2.実観測データと電子基準点データを一気に取り込んでいる」が原因と考えられる場合
TBC-JSLにデータを取り込む際に以下の順番で取り込んでください。
①【電子基準点データ】
②【実観測データ】
実観測データと電子基準点データを一気に取り込むと内部処理がどうなっているかわからないので、時間の短い実観測データを先に取り込む可能性があります。
すると、手簿に反映される軌道暦が実観測データをもとに作成されるため24時間の
電子基準点の軌道暦が取り込まれず、実観測以外の時間の衛星が【異常】となってしまいます。
また、圧縮ファイル(gzファイル、zipファイル)が正しく解凍できず、暦情報が読み込めていない可能性もあります。
■「3.【異常】の表記の衛星がメンテナンス中である」が原因として考えられる場合
衛星の【異常】の内容に関しては該当する衛星のメンテナンス情報を確認してください。